「入れ歯にしたら何を食べてもよく味がわからない」とか、
「湯気のたったミソ汁を飲んでもあまり熱く感じず、おいしさが半減した」、あるいは
「冷たいビールをゴクゴクと飲むときの旨さがなくなつた」などと不満を訴える人がたくさんいます。
味覚を感じるのは舌の表面にある味蕾(みらい)だけと信じている方も多いと思いますが、実際には、
口蓋粘膜や歯ぐきも味を感じるうえで大切な働きをしています。味覚というのは、口の中全体に広がる感触でキャッチするものなのです。そのため、総入れ歯で口蓋や歯ぐきをすっぽりとおおってしまうと、微妙な味や温度がわかりにくくなりがちなのは事実です。
でも、おいしいものを食べるのが大好きな方や、家族の食事の味つけをする主婦の方にとって「味がわかりにくい」のはとても困ることでしょう。
そこで最近では、口蓋に触れる部分が特殊な金属メッシュ素材でできている総入れ歯が人気を集めています。
口蓋部の金属床はミクロン単位の細かい網目状になっているため、網目のすきまから味の成分が浸透して、
口蓋粘膜を刺激してくれるのです。味の成分は分子レベルですから、ミクロン単位の微小な網目に十分浸透していきます。また、金属の熱伝導性のよさが生かされ、入れ歯を使っていないときとほとんど同じ感覚で味や温度がわかるというわけです。
この金属メッシュの義歯床で作った総入れ歯で、入れたてのコーヒーのおいしさ、熱いミソ汁や吸い物のおいしさ、熱燗のお酒や冷たいビールのうまさを取り戻して、よろこんでいる人がたくさんいます。
金属メッシュ義歯床の入れ歯のよいところは、口蓋部が通常のレジン(合成樹脂)に比べて約5分の1の薄さにできることです。そのため、舌の動きを邪魔することもなく、噛んだり、話したりするうえで大変都合がよいことも大きな特徴です。しかし、やや耐久性に欠けるところが難点です。
現在、レジン義歯床の入れ歯を使っている方のなかには、ぴったり合っていて不自由はないけれども、味覚がもっと楽しめるようになるのであれば金属メッシュ口蓋にしてみたいという方もいると思います。また、別の方法として口蓋部を貴金属やチタンにする方法もあります。
人間は生きている限り、おいしく食べたいという意欲が大切です。決して食い意地が張っているわけではないのです。食べることに対して積極性を失わない人ほど、健康でボケにくいといってもいいでしょう。
どうぞ堂々と「もっとおいしく食べられる入れ歯が欲しい」と歯科医師に伝えてください。診察の結果、咬み合わせや装着性に間題がなければ、現在使っている入れ歯の口蓋部分だけを金属メッシュ素材や貴金属、チタンに変えることも可能です。
総入れ歯専門の遠藤歯科医院に是非ご相談ください。TEL:03-3618-3836