「合わない入れ歯」は慣れるまでがまんするしかないと思っていませんか?

入れ歯は
人工臓器だといいました。
「噛んで食べる」という、生きていくうえでもっとも根源的な役目を担っているのが歯だからです。どんなに丈夫な内臓がそろっていても、口から食べ物が入っていかない限り、内臓は働きようがありません。というよりも、食物がなくては各臓器が機能していくためのエネルギーを作り出すことはできません。
人間の場合は、歯がすべてなくなったとしても、栄養剤を点滴したり、経菅栄養、経腸栄養によってある程度は生命を維持することができます。しかし、自然界の多くの動物にとって、歯が喪失することは直ちに死を意味します。歯は動物の生命維持にとってもっとも大切な臓器の一つなのです。
入れ歯を初めて入れたとき、その違和感にとまどう方も多いことでしょう。慣れるまで大変だと思うかもしれません。でも、痛みがあったり、吐き気がする、噛めない、すぐにはずれてしまうとなれば、慣れるまで待とうなどと悠長なことはいっていられません。
入れ歯は
人工臓器である以上、できるだけ早く生体になじまなければならないものです。痛み、違和感、吐き気などは、いわば体の拒絶反応です。拒絶反応をいかに起こさない入れ歯を作るか、それは歯科医師や歯科技工士にとって技量を試されることです。そして、患者さんには、拒絶反応の起こらない入れ歯を求める権利があります。
生体が拒絶反応を示さない入れ歯。患者さん一人ひとりの生体機能に調和する入れ歯。それは、前述したように、「
大きくもなく、小さくもなく、高くもなく、低くもなく、きつくもなく、ゆるくもなく、何とも言えない入れ歯」です。「そうだ、私が欲しいのはこういう入れ歯だ」と、おもわず同意している読者もいることと思います。
このような入れ歯を作るためには、やはり時間と手間が必要です。リハビリの時間がいるのです。でも、その時間と手間を惜しまずに、信頼できる歯科医師や歯科技工士とともに入れ歯づくりに取り組めば、これまでのように合わない入れ歯でがまんする必要はないのです。
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