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院長のブログ
歯科補綴学会ガイドラインの治療による総入れ歯
すべての医療には個々のガイドラインがあります。H.P.に金額の項目がありますがそれらは一律の金額でなく例えば80万~とありますがこれは日本歯科補綴学会の有床義歯補綴診療ガイドラインに準拠して治療しているからです。すべて機能診断をしてそれに加えて心理検査もくわえるばあいがあります。
1.現義歯の検査 、模型検査、口腔内外検査、顎関節及び顎堤検査、
2.決められたZ軸における咬合平面上のX,Y軸の運動軌跡これは顎機能障害における不安定な状況が視覚的に
アナログで決められます。古典的な方法ですが熟練した歯科医師と匠の歯科技工士ならこれを共有したいですね。
3.専門トレイCOE,SHIRAIHIの物による無圧印象。その後クリアトレイによる吸着印象などで作ります。
4.顎関節の位置を3次元で決める
5.難症例では治療義歯を使い咬座印象を使う。
各段階ではフエスボウを使い正確に最低限半調節咬合器を使う。
付随して顎機能検査、咀嚼検査、CTをふくむ画像診断、治療義歯の活用これは不適切な総入れ歯を
長年使うことにより顎関節の変位及び咀嚼筋群、表情筋、咽頭周囲筋群のアンバランスや脳機能の
パターンを正常に戻す手立てになります。
もちろんデジタルでもアナログでもいいから下顎運動の記録で人工臼歯は選びたいですね。
これ等はガイドラインにプラスして書きましたが私の45年の経験値から出ています。
信頼できる総入れ歯は簡単に一日でできると考えるのは間違いであることがわかると思いいます。
無歯顎(上顎,下顎)は障害のある状況です。正確なエビデンスのあるガイドライインに沿い
作られるべきなのが総義歯なのです。私のところには総入れ歯の患者さんで1日での製作の依頼の
患者さんも来られますがすべてお断りしています。解剖学的にも、生理学的にも適合のいける
総入れ歯は不可能だからです。これは総入れ歯を永年専門に治療している歯科医師の言葉です。
もちろん暫間義歯、ポケットデンチヤ―として使うのならいいでしょう!
これから永年自分のお口の友、相棒として日夜使う道具には有限であるが機能を安定する時間が要ります。
荒削りの治療では不可能です。これはガイドラインで示されています。
真剣にいい総入れ歯を求めるなら自分の無歯顎の立ち位置、座標を求めてはいかがですか?
それから診断力、型取り、咬合採得、下顎運動の解析のできる歯科医師そしてその指示で成形精度のいい技工法、感性のある歯科技工士のパートナーにプラスして患者さんの食べたい協力が最善の総入れ歯を完成させることができます。
私はこの信念で日夜総入れ歯の治療をしています。一期一会、人生とは出会いです。
敬愛するDr.Max Bosshartとスイスにての写真
2019/05/13