院長のブログ
入れ歯の科学
古来歯の痛みは耐え難いものでしたね。近代歯科学のように痛みを取るのに歯髄の鎮静法がないので
歯が痛い場合抜歯でした。その後のリカバリーは欧米と日本では異なりますね。
西洋では総入れ歯はばねで固定しますのでいつも口を閉じていますね。ワシントンがそうですね。
もちろん咀嚼機能でなく見た目だけです。顎機能にそぐわないからですね。しかし日本の総入れ歯は
柘植の木を彫り多分蜜蝋や朱肉で今のフィットチェッカーの様にしてあたりをのみで削るそして
大気圧、唾液で吸着するそして多分我々が使うゼロ度人工歯の形態だと思われますね。
ポイントに貝殻を使うこともしたかもしれません。ですから日本の入れ歯の考え方は西洋よりはるか昔
素晴らしいのですよ。
もちろん現在の歯科医療では咬合論、機能解剖、嚥下機能、発音機能も加味することができるので
使い慣れればまさにお口の中の総入れ歯は「人工臓器」ですね。16世紀のフランスのアンブロワーズ
.パレは「医療の主役は常に患者自身であり、医師のちからだけで健康が回復できるものではない」
まさに私の治療義歯をを応用した総入れ歯製作法パイロットデンチャ―システムは患者さんが主役
で歯科医師、歯科技工士はわき役と30趨年前から述べていることがが当てはまります。
自分に合う総入れ歯は優れた技術の歯科医師、匠の歯科技工士、それに使いこなす患者さんの3人の共同作業です。私の拙著「快適総入れ歯」,「幸せの入れ歯」にもこの考えが述べられているはずです。
2025/03/21